1970年代後半に登場したパソコンは、1995年の『windows95』の発売を機に一機に普及し、パソコンの時代が到来。そこで覇権を握ったのがMicrosoftだった。2007年にAplleが『iPhone』を発売。スマートフォンの普及によりインターネットを閲覧する人が飛躍的に増え、インターネットの時代が到来。そこで覇権を握ったのがGoogleだった。では、パソコン、インターネットの次に来るのはなんだ? それはバーチャルリアリティだと言われている。
バーチャルリアリティをそのまま訳すと「仮想現実」。コンピュータ上で仮想の空間を創り、そこにアクセスすることによって、人々はまるで現実の空間のように活動したりコミュニケーションをとったりすることができる。従来の掲示板やSNSと根本的に違うのは、チャットや声だけのコミュニケーションではなく、ユーザーがアバターを使ってそこで活動できることだ。視覚効果も加わることにより、ユーザーは本当にその世界で生きているような感覚になれるのだ。
バーチャルリアリティを使って創られた空間で人々がアバターを使って暮らす、そういう世界はメタバース(metaverse)と呼ばれる。メタバースの先駆けとなったのが『セカンドライフ』だ。アメリカ人主婦が『セカンドライフ』内の土地を転売して億万長者になったり、2007年には電通主導で日本の企業がたくさん参入したりしたことで話題になった。今もサービスは続いているが、ブーム時に比べてユーザーは激減している。現在、注目を浴びているメタバースは『フォートナイト』『あつまれ どうぶつの森』『VR Chat』といったところだろう。フェイスブックが社名をMETAに変えて『Horizon Worlds』というメタバースをリリースする予定(現在、招待制のβ版がテスト中)だし、今後、メタバースはいろんな企業が参入し、どんどん発展していくに違いない。出会い、コミュニケーション、ビジネス、物作りやイベント開催、そして恋愛やセックス。人々はバーチャル空間の中で、現実となんら変わらない生活をするはずだ。
いろいろなタイプのメタバースが登場するだろうけど、おおまかに二つのタイプに分けられるようになるんじゃないかと僕は思う。ひとつは自分の身元を明らかにして活動するもので、主にビジネスに使われる。もうひとつは身元を隠して活動するもので、主に恋愛やセックスに使われる。そこでは、人々は絶世の美女や美男になって恋愛やセックスを楽しむ。技術がますます進歩し、そこで味わうセックスは現実のものと変わらない興奮が得られるようになるだろう。「実際にセックスをするよりバーチャルセックスの方がいい」と思う人が続出するはずだ。
部屋から一歩も出ることなしに、世界を相手にビジネスをし、世界中の美女と恋愛やセックスを楽しむ。人間の生活は根本的に変わってしまうだろう。我々ホモサピエンスは、新たなフェーズに突入したような気がする。でも、それが良いことなのか?悪いことなのか?を議論すること自体に意味はない。時間の流れが止められないように、科学技術の進歩も止めることが不可能だからだ。
メタバースの未来~人間はインターネット上で生活するようになる
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執筆者:プラス編集部