三重の歴史

名水「智積養水」を巡る水争い

2021/05/13   -三重の歴史
 

寄稿 / 稲垣勝義氏 環境省の名水百選に選ばれた「智積養水」は菰野町神森地内にある「蟹池」からの豊富な湧水が水源となり、下流域の四日市智積町へと流れている。この地域を流れる川は鈴鹿の山を水源とする伏流 …

平安時代版『ローマの休日』? 斎王の一夜の恋

2021/04/28   -What’s New, 三重の歴史

 斎王は、天皇に代わって伊勢神宮に仕えるため、天皇の代替りごとに未婚の内親王(または女王)の中から占いの儀式で選ばれ、都から伊勢に派遣された。  制度上最初の斎王は、天武天皇(670年頃)の娘・大来皇 …

三重を散策する – 多気

神宮寺(丹生太師) 佐奈は現在の多気町の南東部、紀勢本線・佐奈駅の周辺にあたる地域で、その名は古事記にも登場する由緒ある地だ。佐奈を収めた日小坐王は大和朝廷の基礎を作り上げたとされている崇神天皇の弟で …

三重と平家物語 – 橋本堅

2020/03/12   -三重の歴史

「三重県って地味な県だなぁ」というのが、小学校で歴史を習い始めたときの私の感想でした。  子どもだった私が、小学校で習う歴史の教科書を隅から隅まで見ても、三重県にゆかりのある歴史上の人物や事件はほとん …

北勢の歴史的風景

2020/02/21   -三重の歴史

思案橋 1582年の本能寺変の時、堺にいた徳川家康は、明智光秀の追手から逃れるため伊賀を越えて四日市に入った。さらに三河に逃げるにあたり、陸路を取るか?海路を取るか?悩んだのがこの地と言われている。こ …

明治維新裏面史 偽官軍事件

2020/02/21   -三重の歴史
 

【寄稿】元四日市市職員・日本考古学協会会員 北野 誠  明治維新は、日本を近代国家にするための出発点となったが、この明治維新に「偽官軍事件」という四日市を舞台とした幕末の悲話があった。  維新の火ぶた …

三重人物伝 / 立見直文

明治の日本戦史に於いて、立見直文ほどの名将はいなかったと思う。北越戊辰戦争、西南戦争、日清戦争、日露戦争に於ける彼の戦功は、めざましいものだった。しかし、乃木希典など他の有名な軍人たちと比べ、立見はさ …

ノスタルジック写真館~三重に現存する近代建築、洋風建築、産業建築物たち~

2020/02/17   -三重の歴史

旧東洋紡績株式会社富田工場 四日市市富州原町221-1(イオンモール四日市北内) イオンモール四日市北、通称「北ジャス」の中に建つレンガ造りのこの建物。現在では内装が一新され、飲食店等が営業している。 …

三重人物伝 / 山路弾正

1567年(永禄10年)4月、織田信長は滝川一益を大将とする兵2万を伊勢に侵攻させた。美濃攻略まであと一歩という段階にきた信長は、次のステップとして上洛を考えていた。しかしその前に伊勢を支配下におき、 …

唯一現存する伊勢・古市遊郭 / 麻吉旅館

2020/02/13   -三重の歴史
 

 江戸の吉原、京都の島原、長崎の丸山、大阪の新町と並び、江戸時代には「五大遊郭」と言われた伊勢の「古市」。ここはかつて、お伊勢さんへの「おかげ参り」の帰路、旅人の「精進落とし」で栄え、「伊勢参り、大神 …